皆さんこんにちは。
私は薩摩川内市を拠点に、不動産売却専門家として活動している草留裕也です。
さらに、相続や終活に関わるシニアライフカウンセラーとしても、皆さまの“これからの暮らし”を考えながらサポートしています。
前回の記事では「相続不動産の税金と控除のポイント」について解説しました。
今回は、実際に相続した不動産を売却するときに重要となる準備や販売戦略について、
売却専門家としての視点から詳しくお伝えします。
相続物件は「空き家になってから時間が経っている」「遠方に住んでいて管理ができない」など、
一般の売却とは異なる事情が多く、準備次第で結果が大きく変わります。
まず行うべきは「現地確認」と「書類整理」
売却を始める前に最初に行うのは、現地の状況をしっかり把握することです。
- 屋根や外壁の劣化、雨漏りの有無
- シロアリ被害や老朽化の程度
- 敷地の境界が明確かどうか
これらを確認しておくと、後々のトラブルや値引きの交渉を防げます。
また、売却に必要な書類の準備も大切です。
- 登記事項証明書
- 固定資産税納税通知書
- 建築確認済証、図面関係
- 相続登記が完了していない場合は、その手続き
これらが揃っていないと、査定や売却活動がスムーズに進みません。
特に境界があいまいな土地では、早めに測量士へ依頼しておくと安心です。
査定価格の見方と「相場とのズレ」を理解する
「いくらで売れるのか」を知るために欠かせないのが査定です。
最近はインターネットで簡単に一括査定ができますが、
実際には地域の市場を熟知した不動産会社に依頼する方が正確です。
査定価格には2種類あります。
- 机上査定：過去の取引データをもとに算出した目安価格
- 訪問査定：現地を確認して建物の状態や周辺環境を考慮した実勢価格
鹿児島県薩摩川内市のような地域では、
築年数・立地・接道条件・高低差などで価格が大きく変わるため、
実際の市場動向に基づいた査定が何より重要です。
💡 「高い査定額」＝「良い業者」とは限りません。
過度に高い査定を提示しても、実際には売れずに価格を下げてしまうケースも多いです。
地元で実績のある業者ほど、「実際に売れる価格」を正直に提示してくれます。
売却前にできる“価値アップ”の工夫
相続した不動産は、長期間空き家だったり、生活感が残っていたりすることが多いです。
売却前に少しの工夫で印象を良くできる場合があります。
- 不用品を整理・処分して室内をスッキリさせる
- カーテンを開けて明るく見せる
- 庭の草刈り・外回りの清掃をする
リフォームをして売る方法もありますが、
費用対効果を見極めることが大切です。
ときには「現状のまま売る」ほうが早く・無駄なく売れるケースもあります。
物件の魅力を最大限に引き出す工夫が、成約スピードを大きく左右します。
販売活動を成功させるための戦略
売却活動を始める際には、まず「媒介契約」の種類を決めます。
- 一般媒介契約：複数の会社に依頼できる
- 専任媒介契約：1社のみだが、売主自身での買主探しも可能
- 専属専任媒介契約：1社のみと契約。報告義務が厳格で売主自身での買主探し不可
それぞれにメリット・デメリットがあるため、
物件の状況や希望スピードに合わせて選択します。
販売活動は、
- 不動産ポータルサイト（アットホーム・SUUMOなど）
- チラシ配布・現地看板
- 地元ネットワークを活かした紹介
を組み合わせて行います。
📈 売り出してからの3カ月が勝負です。
この期間にどれだけ反響があるかで販売方針を見直すのが成功のコツ。
反応が少ない場合は、価格や写真、広告文を早めに調整します。
売却中の“空き家管理”も重要なポイント
遠方に住んでいる相続人の方に多い悩みが、売却中の空き家管理です。
放置すると草木の繁茂や郵便物の滞留などで印象が悪くなり、
買主からの印象も大きく下がってしまいます。
- 定期的な換気・通水
- ポスト整理
- 簡易清掃
- 現況写真報告
これらの維持管理をしっかり行うことで、
「大切に管理されている家」という印象を与えることができます。
弊社「きれいハウジング」では、空き家管理サービスも行っており、
売却活動中でも安心してお任せいただけます。
準備8割、販売2割。成功のカギは“段取り力”
相続不動産の売却を成功させるためのポイントは、
1️⃣ 現地の状態を整える
2️⃣ 相場を正確に把握する
3️⃣ 信頼できる不動産会社と連携する
この3つに尽きます。
売却は“始める前の準備”が最も重要です。
「どんな手順で進めればいいか分からない」「遠方で管理できない」という方は、
ぜひ一度、きれいハウジングへご相談ください。
専門家と連携しながら、安心・確実な相続不動産の売却を全力でサポートいたします。
