皆さんこんにちは。
私は薩摩川内市を拠点に、不動産売却専門家として活動している草留裕也です。
不動産の売買では、価格や立地条件、建物の状態に注目が集まりがちですが、 実は取引後の安心に大きく関わる重要なポイントがあります。 それが「境界の確定」です。
境界が曖昧なまま不動産取引を行うと、引渡し後に隣地とのトラブルが発生したり、 将来の建替えや売却の際に思わぬ支障が出ることがあります。
本記事では、不動産売買取引においてなぜ境界確定が重要なのか、 トラブル事例や実務の視点を交えながら、 これから売却・購入を検討される方にも分かりやすく解説します。
境界確定とは?あらためて簡単に

境界確定とは、土地と土地の境目を明確にし、隣地所有者全員の立会い・合意のもとで境界を確認する手続きです。
土地家屋調査士が現地測量を行い、
- 境界標の設置
- 境界確認書(筆界確認書)の作成
などを行うことで、「どこからどこまでが自分の土地か」を客観的に証明できる状態になります。
境界確定が不動産取引において重要な理由

不動産売買取引において、境界確定は売主・買主のどちらか一方のためだけのものではなく、双方にとって安心につながる重要な手続きです。
境界が明確になっていない場合、
- 越境や境界位置をめぐる隣地トラブル
- 引渡し後のクレームや紛争
- 将来の建替え・再売却時の問題
など、取引後に問題が表面化することがあります。
境界確定を行っておくことで、「どこからどこまでがその土地なのか」を客観的に証明でき、取引全体の透明性が高まります。
境界確定によって得られる主なメリット

① 将来の隣地トラブルを未然に防げる
境界に関する問題は、所有者が代替わりした後に起こりやすいのが特徴です。
口約束や昔からの慣習は、第三者には通用しません。 境界確定により書面と図面で明確にしておくことで、 将来にわたって不要な紛争を防ぐことができます。
② 安心して取引を進めることができる
境界が確定している土地は、
- 取引の判断がしやすい
- 金融機関の評価がスムーズになりやすい
- 価格交渉の材料になりにくい
といった点で、売買が円滑に進みやすくなります。
③ 契約不適合責任などのリスクを軽減
境界に関する不明確さは、引渡し後に契約不適合責任として問題になる可能性があります。
境界確定を行い、現状を正確に説明しておくことで、 取引後のトラブルや責任追及のリスクを抑えることができます。
④ 将来の費用や手間を抑えられる
境界未確定のまま取引を行うと、 将来的に測量や隣地との協議が必要になることがあります。
境界確定には一定の費用と期間がかかりますが、 後になってから行うよりも、取引前に済ませておく方が 精神的・金銭的な負担を抑えられるケースが多いです。
⑤将来の追加費用・手間を避けられる
境界未確定の土地を購入した場合、 将来的に買主自身が境界確定を行うことになるケースもあります。
その場合、
- 数十万円単位の測量費用
- 隣地との交渉や立会い
- 境界で意見が合わない場合の精神的負担
を負う可能性があります。
購入時点で境界が確定していることは、 こうした将来の負担を避ける大きなメリットです。
⑥再売却時にも有利になる
将来、物件を売却する際にも、 境界確定済みであれば説明がしやすく、次の買主からの信頼も得やすくなります。
不動産は「買った後」よりも「売る時」に問題が表面化することが多いため、 購入時の判断が将来の資産価値に影響することもあります。
境界確定が必要か迷ったときは

- 古い土地
- 相続で取得した土地
- 境界標が見当たらない
- 隣地所有者が代替わりしている
このような場合は、境界確定を前向きに検討することをおすすめします。
一方で、すでに確定測量図や境界確認書がある場合でも、 内容を正しく確認し、買主へ丁寧に説明することが重要です。
境界確定は将来への安心につながる

境界確定は、目に見える設備や建物の状態とは異なり、軽視されがちなポイントですが、 不動産取引後の安心を支える非常に重要な要素です。
取引時点で境界を明確にしておくことで、
- 隣地との無用なトラブル防止
- 円滑で納得感のある売買取引
- 将来の相続や再売却への備え
につながります。
不動産は購入して終わり、売却して終わりではありません。 長く付き合っていく大切な資産だからこそ、 境界について不安がある場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
当社では、土地家屋調査士と連携し、境界確定を含めた不動産取引のサポートを行っております。 どうぞお気軽にご相談ください。